大根おろしはプロおろし

　先日のこと、東急ハンズの実演販売に見入ってしまった。

　売っていたのは、和田商店というところのキッチングッズ。

　スパチュラもピーラーもとっても魅力的だったけど、どちらの機能も今の私のキッチンでは不満がないものである。それよりも、興味があったのは、「プロおろし」と名づけられた大根おろし器具だ。

　長らく、かなり長らくスパチュラとピューラーの実演を見て、とうとう販売のおじさんに
「おろし金の実演をやってください」と頼んだ。さすがにノリのいいおじさんは、
「今やろうと思ってたところだよ。気が合うねえ。」などと言いながら、見せてくれたのだが、これに関しての実演は実にシンプル。

　ポイントはとてもおろしやすいということと、おろす強弱によって、キメの細かさを調節できるということぐらいだろうか。

　それでも、私が自分のキッチングッズで不満を持っている唯一のものと言えるのが、「おろし金」である。今の不満を解消できるものであれば、それだけですべてに勝る。

　それに、あのこだわりの雑誌「サライ」にも紹介されたというのだから、そう大きなはずれはないだろうと考えた。

　これは、大小ふたつのサイズがあるが、お値段はどちらも同じ２０７９円である。小さいほうは、水切りがついている。どちらにするか迷っていると、実演のおじさんは、「絶対に大きいほうがお勧め。距離の長い分、おろしやすい」と言ってくれたのだが、大きいほうになると、収納が難しいのだ。一番取り出しやすい引き出しにキッチンバサミやヘラやピーラーといったものときちんと納まるのは、小さいほうだ。悩んだ末に、小さいほうの「プロおろし２」というのを購入した。

　使い心地はどうかというと、やっぱ楽チン。このひとことにつきる。

　

　灰干しさんまに大根おろしをつけようと思ったのだが、楽チンなのでどどんと大きく大根を切ることができる。写真の大根は１０ｃｍくらいあるのだが、ちょこっと下ろしたところで、時間を計ってみることを思いついた。この大根を最後まで下ろすのに、ちょうど３０秒である。しかも、こんな狭い不安定なスペースでだ。これはすごいと思わない？？